射雕英雄伝 2003年版 レビュー

私の中国ドラマ、武侠ドラマを好きになった元から紹介したほうが良いだろうと思い立ち、今回のレビューを書くことに決めました。

ソウライ的おすすめ度 

時は南宋、郭と楊の二人の男が身重の妻二人と共に暮らしていた。

全真教の丘処機という男がそこへやってきて意気投合、三人で酒を飲み交わしていた。

数日後所用を済ませていた丘処機は再び二人の村を訪れると、郭と楊の二人は絶命していた。

そしてその原因が自分を追ってきた敵の仕業だと知った丘処機は悲しみに打ちひしがれるが、男たちの妻の死体が見つからなかったことで、妻たちは生きているだろうと察して、救出を固く誓う。

道中誤解があって江南七怪と名乗る七人組と戦うことになるが、一刻も早く夫人たちを助けたい丘処機はある提案を申し込む。

それは丘処機と江南七怪の二組でそれぞれの夫人の子供を見つけ出し、武芸の教育をし一八年後に戦わせ勝敗を決めようとのことだった。

江南七怪が郭の息子、郭靖をモンゴルで見つけた時に、丘処機は楊の息子、楊康を宋の敵国である金で見つけたのだった。

それぞれがまったく違う境遇の中で武芸を教えられていく二人、そして一八年後の春約束の地へと向かって旅立つのであった。

とまぁ物語は進んでいくわけですが、実は序盤は私の記憶ではぱっとしません、郭靖と楊康という二人の若者が育ったんだなぁくらいの印象です。

物語は黄蓉というヒロインと主人公である郭靖が出会ってから加速度的に面白くなっていきます。

当初ただの乞食だと思っていた、黄蓉との出会い、実は五大武術家の黄薬師の一人娘である事や、同じ五大武術家の洪七公との出会い、桃花島への旅、究極の武術書九陰真経の習得など、私の中では本来メインであるはずの父親達の仇討ちや、その一八年後の約束の戦いなどはどこ吹く風と言わんばかりに強烈な個性あるキャラクター達に惹きつけられました。

まずは落ち着いて、主人公たちの紹介に入ろうと思います

郭靖 李亞鵬(リー・ヤーポン) 

本作の主人公 モンゴルまで逃れた郭家の息子、江南七怪に武芸教えられるが愚鈍でとにかく武芸の素質がない。

しかし人間としては割と出来た人間で、乞食だと思っていた黄蓉に食事をおごるなど心優しい人間である。

後に五大武術家の一人洪七公の弟子となる。

楊康またの名を完顔康

宋の敵国である、金の国で王子として育てられたため完顔康という名前も持つ。

全真教の丘処機に育てられる、武芸の才能はそこそこあるが、自分は宋の人間なのか、金の人間なのかと迷いながら生きるシーンが印象的。

郭靖とは良くも悪くも性格が対照的であり、その時その時で自分は宋の人間なんだ、と金の人間なんだ、と使い分けるような器用というかずる賢い面があったりする。

黄蓉 周迅(ジョウ・シュン)

本作のヒロイン 当時中学生だった私を恋に突き落とした張本人。

とにかく可愛い! 性格は作中でも称される通り小悪魔そのものなのだが、尽くす人にはとことん尽くす性格なところに私はやられました…。

乞食になりすましており、その状態でも優しくしてくれる人を求めて、郭靖と出会う。

そして二人は仲良く一緒に旅をすることになるのだが、黄蓉が頭脳担当、郭靖が肉体労働担当とうまい具合に物事が進む。

もう一つの特徴として、料理がとにかく美味い設定があり、その御蔭で後述する洪七公を誘惑することに成功します。

穆念慈

穆易と名を変えた(実は生きていた)楊家の男、楊鉄心の養女。楊康に恋心を抱くが、彼の煮え切らない態度に悩むことに。

穆念慈は私的にはそんな好きなキャラクターではありませんが、この二人の息子楊過が次回作での主人公となります。

順当にいくと江南七怪や全真教七子を紹介しなきゃいけないんでしょうけど、ここはあえて五大武術家を取り上げさせていただきます。

とにかくインパクトのあるキャラクターばかりです!

東邪、西毒、南帝、北丐、中神通という五人からなっていて、崋山論剣の折、この五人が武術の頂点だと決められました。

出番の早さから紹介していきます。

まずは 北丐 洪七公

乞食の組織である丐幇の長でもある、洪七公ですが別名、九指神丐とも呼ばれております。

それはなぜかというと、とある場所でとある料理を食べた際うますぎて指まで食べてしまったというとんでもエピソードを持つ持ち主で、

珍味好きでもあり、次作ではムカデを食べたりしてます。 とにかく美味いものには目がないので、黄蓉の料理などに食いついては、言うことを聞いたりして、その成り行きから郭靖を弟子にとることになります。

一大組織である丐幇の長であるので、とんでもない奴らしかいねぇ五大武術家の中では非常に人格者であります。

東邪 黄薬師

先述した黄蓉の父親、世の中の道理に囚われない、自分ルールを持つ男。

とある経緯から九陰真経という武術書を持っていたが、それが盗まれた際、あまりの激怒にその場にいた弟子(一部を除く)全ての足を叩き折ったというやべぇ人。

奥さんが聡明であるが、黄蓉を生んだ時に亡くなった。 夫婦共々聡明が故に九陰真経を得たが、災いにもあってしまい、九陰真経は学ぶまいと黄薬師は決意した。

桃花島の主で、郭靖はとあることからここに来て死を賜る約束をするが、そこでまた一騒動といった具合。

西毒 欧陽鋒

こいつが一番やべぇやつ! 九陰真経という究極の武術書に魅入られて、欲しくて欲しくてたまらないすぎて持ち主である、後述する王重陽が死んだ時に無理やり奪いに来るが、それを予測していた王重陽が死んだふりをしていたため、油断していた欧陽鋒は一撃でのされて、しばらく休養を余儀なくされた。

蛇を主に使い、西毒との名の通り毒蛇を使う。 それ故に武術家の天敵でもある毒使いなので扱いがやばい。

九陰真経のためならなんでもするようなやつで、逆にストイックでもある。 卑怯な手段で手に入れようとしたり、自分の甥(本当は息子)を縁談によって九陰真経を手に入れようとしたり、郭靖にニセ九陰真経を教えられたときはそのとおり修行するなどして一切疑いを持たないほどストイック。

ストイックすぎて最後は悲惨な目にあうことに…。

南帝 一灯(段智興)

出家した僧侶で、出家する前は大理国の皇帝だった。

ある出来事が原因で、出家することになるのだが、その原因が割と利己的であり、まぁ仕方ないような気もするけど、いやでも可哀想やなぁ…ってなりました。

その出来事が原因でとある人物に命を狙われる。

王重陽とも親交があり、お互いの武術を交換して学んだこともある。(王重陽は西毒対策で学ばせてもらった模様)

中神通 王重陽

故人 五大武術家の頂点に立つ中神通、崋山論剣で勝ったことにより、九陰真経を手にする。

出家した身だが、とある女性に求婚されてひと悶着あったりした模様。

それに関しては次作で語られるのでまた今度。

西毒 欧陽鋒を危険視していたため、弟子や義兄弟の周伯通にも知らせず死んだふりをすることに、

作戦通りに欧陽鋒が九陰真経を奪いに来たところを、南帝に教わった一陽指で撃退する。

そして本当に亡くなるのであった。

求婚されたさいにあまりにもその人と結婚したくなかったせいか、石碑に指で文字書けたら結婚するで!っていう無茶難題をふっかけたりしたちょっとひどいお人。

なおその課題はなんとクリアされて本当に結婚させられそうになるが、それも逃げた模様。

弟子に全真七子というのがいるがぶっちゃけやくたた…失礼。

ここまでが五大武術家の紹介であるが、最後に一人とんでもないキャラがいるので紹介いたします。

老頑童 周伯通

最後にでてきたやべぇやつ、何がやばいって主人公、郭靖に世代関係なく義兄弟の契りを交わしたり、義兄である王重陽の遺言である九陰真経を学んではならぬという遺言破っちゃったり、とある国の側室の身も心も奪っちゃったりとか、もうやばい!!!

武芸の腕前も五大武術家に次ぐぐらい強いんだが、ただでさえそこまで強いのに究極の武術書九陰真経まで結果的に学んじゃって強さに手がつけられないレベルに…。 そして桃花島に九陰真経が理由で軟禁されているのだが、そこでも様々な武芸を開発しちゃってて強い!

空明拳や同じ作家の他作でもでる左右互縛術などを身に着けている。

というようにこんなインパクトあるキャラクター達がビュンビュン飛び回りチャンチャンバラバラ戦うもんだから、もう見ていてとんでもなく楽しいわけです。

当時中学生だった私は即座に虜になりました。

そして実際の島をモデルにしている桃花島やモンゴルなどとにかく舞台が広くスケールがでかかったのが自分が今まで見ていたドラマになかったところでした。

とにかく思い入れが深く何周もして見たドラマの一つです。

特に黄蓉役の周迅(ジョウ・シュン)さんのことが本当に好きになってしまって、他の作品をあさり倒しました。

もちろん黄蓉自体の役も好きです。

郭靖役の李亞鵬(リー・ヤーポン)さんは最初ボーッとしている郭靖の役が合うなぁと思っていましたが、笑傲江湖という作品ではひょうきんな令狐冲役をやったりすごい役者さんだなぁと感じました。

本作品はもうかれこれ18年ほど経っている作品ですが、リメイクもされています、その紹介はまた今度しますが、それくらい有名な作品であり。

面白いことの証左であると私は思っています。

ぜひお時間があればお手にとって見ていただけたら幸いです。

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