ソウライ的おすすめ度
金庸作品の中で最高傑作と謳われる原作天龍八部の2003年ドラマ版をレビューします。
リメイク版として2013年版の天龍八部〈新版〉があります。
評価としては2003年版のドラマが評価が高いのですが、私としては2013年版の天龍八部〈新版〉のほうが好きです。
理由は主人公の蕭峯が英雄としてより一人の男として描かれているからです。
こちらの蕭峯は割と完全無欠の英雄として描かれていて、ちょっと人間味が薄いかな?と思いました。
かっこよさはどちらもかっこいいのは間違いないです!!
あらすじといたしましては、
北宋時代を舞台に、運命に翻弄される英雄たち、3人の主人公、蕭峯、段誉、虚竹を基本として描かれています。
一応もうひとり主役格はいるのですが、出番的には3人の主人公達に比べて少し少ないですが、ある意味で魅力的なキャラクター、慕容復が登場します。
その4人が親の世代達の確執などに翻弄される物語となっています。
入れ替わり立ち替わり場面や舞台が変わるので、しっかり見ていないと分かりづらいですが、きちんと物語がつながっていくのでよく出来ていると思います。
それでは人物紹介にいきたいと思います。
喬峯(きょうほう)のちに蕭峯(しょうほう)
丐幇の幇主。 最初から最後まで一貫して強キャラ。 降龍十八掌と打狗棒術などを身に着けている。
公明正大であり、堂々とした様はまさに英雄、演じている方がかっこいいのもあって、ドラマでは主人公の中でも優遇されている。
向かうところ敵なしで、タイマンだろうと複数人が相手だろうと、どんとこいと受け止めるところもまさに英雄。
しかし天は彼に対して苦難を強いていく。 彼の生まれや彼をとりまく環境が彼を追い詰めていく。
こんなかっこいい蕭兄さんですが、私は2013年版の蕭兄さんを押したいです! 理由はまたその時のレビューで…w
段誉(だんよ)
大理国が生んだ、いつもニヤニヤしている王子。 武芸は嫌いだが、ひょんなことから絶技を覚えて強キャラに進化していく。
大理ということでピンと来た方は正解! そうです射雕英雄伝の5大武術家の一人南帝、段智興のご先祖様です!
こちらもある意味では女性で苦労するキャラクターで、好きになる女性がことごとく、あることで結ばれない運命にあることに落胆するのですが…。
一陽指の上位互換である六脈神剣を身に着けてからは、蕭峯をして俺でも勝てないだろうと言われるほど強くなっちゃう武芸嫌い王子。
虚竹(こちく)
少林寺のいまいちぱっと冴えない僧侶。 しかし天は彼を見捨てなかった!
気がついたら逍遥派の掌門、霊鷲宮の主、西夏公主の夫と見事なまでに成り上がっていく、お前僧侶ちゃうんかったんか!?
そういった色々あったことにより本人は少林寺にいたかったが、少林寺にいれなくなったある意味では今作品ではもっとも可哀想なキャラかもしれない…。
慕容復(ぼようふく)
北の喬峯南の慕容といったらこの人、慕容復!!!
燕国復興のために涙ぐましい努力と陰謀を弄するが、見事なまでに転落し、最後には悲惨な末路が待っている、
慕容の若様。
慕容家に伝わる斗転星移は、彼の武功と相まって非常に強力、彼自身が様々な武芸に通じている上に、「彼の道をもって、また彼の道に施す」というキャッチコピーの通り、相手の力をそのまま相手に返すという技。
それ故に慕容家は全ての武術を体得しているように見えるが、見えるだけで実際には相手より強くなければならないような描写があり、自分より強い相手の技は返せないっぽいようである。
とまぁ最初はすごい強いみたいな感じなのだが、そこは金庸先生、彼が当たる相手がことごとく強キャラであり、慕容復自身強いはずなのに、なぜかやられキャラっぽく仕上げました! さすが金庸先生!!
悲惨な末路が待っているもののある意味では彼は幸せなのかもしれない…。
王語嫣(おうごえん)
慕容復の従妹、あらゆる武芸に精通している生き字引きで、どんな武芸も見せた技から流派を言い当てることができるが、本人自体に戦闘能力はないが、その能力で慕容復をサポートする。
慕容復を一途に思っているがいつも冷たくされてしまっている。
ちなみに劉亦菲(リウ・イーフェイ)さんが演じているのでただただ可愛い……。
阿朱(あしゅ)
慕容家の侍女、蕭峯が主人公の中でも主人公をしているので、ヒロインとして目立つ一人、この作品では様々なヒロインが出てくるが、
その中では悲劇的な最後を迎える。
どんな人物にでもなりすませる変装術を持っていて、少林寺に忍び込んだ時に怪我を負うがそこを蕭峯に助けられ、彼を慕うが先述したとおりあまりにも悲しい最後を迎える。
阿紫(あし)
本来はヒロイン!として活躍するはずなのだが、性格が極めて残酷なのとめちゃめちゃSなのであまりヒロインとして私は見れませんでした…。
しかし阿朱と重要な関わりを持つ人物であり、そのつながりからか蕭峯に特別な思いをいだき、蕭峯に好意を持っている。
段正淳(だんせいじゅん)
段誉の父であり、大理国の皇帝の弟。
なのだが、本人は至って善人ではあるのだが、諸悪の根源すぎて可哀想な人。
様々な因果の種を残している人で、この人がいなきゃある意味天龍八部は天龍八部じゃなかったかもしれないw
段延慶(だんえんけい)
大理国の元皇太子で、皇位を巡って段家と対立している、4大悪人の長。
過去の大怪我が元で歩行や会話に支障があるが、腹話術により会話ができ、鉄杖で歩いてる。
武芸は4大悪人の長であるだけあり、ずば抜けた武芸の達人。
しっかり一陽指を習得しており、ぶっちゃけ大理国の段家はこの人皇帝に据えたほうが良かったんじゃないの?ってくらいには武芸が強い、なお人格は考慮しない!
最後には段延慶本人すら驚愕の事実が発覚し、色々なことが報われるような報われないような…。
ここまでで締めようと思います、金庸先生の作品は本当に魅力的なキャラクターが多いので、時間のある時に追記しようと思っています。
比較的最初は弱くて終盤最強格になる主人公が多い中、最初から最後まで最強格な蕭峯がやはり目立ちます。
降龍十八掌がかっこよすぎるんよ!!!
CGも使っており、様々な武芸がCG化されかっこよくなっております。
個人的には聚賢荘での戦いが見てほしい場面であります!
様々な友人たちと決別の酒を酌み交わし、そしてお互いが不倶戴天の敵となる…。
是非見ていただければと思います!
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